私が糸島ロボットプログラミング教室始めるにあたって一番子供たちに身につけて欲しいと考えている能力は「行動力」です。

以前、東大でも高専卒の学生がなぜ凄いのか?という記事を読んだそこに書いてあったことは高専の卒業生は理論だけで行動の出来ない東大生とは行動力が全然違うので研究をする際に結果を出してくると書いてあった。

この行動力はトライアンドエラーの連続から生まれると書いてありました。

プログラミングはまさにトライアンドエラー繰り返しだから行動力が付くのだと信じています。

今回、その記事は探し出すことは出来ませんでしたが、

この記事もとても興味深いものだったのでシェアしたいと思います。

長文なので読むのは大変かもしれませんが将来高専を目指したい生徒や高専に興味のある方はじっくりと読んで欲しいと思います。

以下引用
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大学生よりも優秀?高専生が注目される理由
技術者や研究者として必要な行動力がある

高専をご存じだろうか。工業高専と言われることも多いが、高等専門学校のことだ。いちばんの特徴は中学校卒業後、5年間学ぶ一貫専門教育だ。高校3年、大学4年で計7年間を要する大学工学部レベルの教育を、重複なく5年間で完成する一貫教育を行うことを標榜してきた。そうした高専だが、学歴的には短大卒と同じであるため、高学歴化が進む状況から入学希望者が落ち込む傾向があった。

しかし、最近では、高専生が有能な人材として再認識され始めている。従来、産業界からは技術者としての評価は高かったが、近年、大学工学系の教授らが大学生より高専生のほうが優秀だということを公言している。今話題のAI活用研究などで成果を上げ、評価が高いのだ。

なぜ高専生の評価が高いのか?
高専生の評価が高く、逆に大学生が期待されていないとしたら、現在の技術系教育はどのような問題を抱えているのか? 筆者も現在は大学で社会科学分野を研究・教育する立場にいるが、東京高専機械工学科の卒業生だ。自身の経験も踏まえて考えたい。

高等専門学校は「実践的・創造的技術者を養成することを目的とした高等教育機関」とされている。高校と同じように、中学校卒業後の進学先として位置づけられているが、異なるのは5年一貫教育となっており、一般科目も学びながら専門的な知識や技術を身に付けることができる。

一般の高校生が大学に入ってから専門を学ぶのに対して、入学直後から専門科目を配置し、大学受験を経ずに、専門分野を学べるシステムだ。創設されたのは高度経済成長期の1962(昭和37)年で、経済成長が著しいなか、技術系人材を早く社会に送り出したいという社会的要請もあった。

現在、高専は57校あり、国立51校、公立3校、私立3校だ。多くが国立であるのが特徴で、国立高専の名でも知られる。高学歴化が進むなかで、1976年には高専生の進学先として長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学が開学し、1991年には5年間の本科の上に2年間の専攻科も誕生した。

現在、本科卒業者には準学士の称号が付与され、専攻科修了者は、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構に申請を行い、審査に合格することにより学士の学位を取得できる。

高専卒業生の進学も進み、現在は本科卒業生の40%ほどが専攻科に進むか大学に編入する。

国立高専51校の入学定員は9360名で、在学生は本科4万8279名、専攻科2934名だ(2019年5月1日現在)。

進路は(1)中学校から高専(2)高校から高専に編入(3)高専から大学に編入(4)高専から専攻科(5)専攻科から大学院に入学などさまざまある(画像:独立行政法人 国立高等専門学校機構HPより)
各高専の各学科定員は40名、4学科ほどの体制が基本なので、1学年160名、全学で800名(専攻科を除く)程度を標準とする小規模・少人数教育が特徴だ。学費は安く、入学料8万4600円、授業料(年額)23万4600円だ(国立高専の場合。全国同じ)。

すべての国立高専に寮がある。2004年からは独立行政法人国立高等専門学校機構(国立高専機構)が国立高専を設置・運営している。進路は以下のとおりだ。

(1)中学校卒業段階の学生が入学
(2)高校卒業者は高専への編入資格がある
(3)高専卒業者は大学への編入の資格がある
(4)高専卒業者は高専の専攻科に進学する資格がある
(5)専攻科を修了して「学士」を得た者は、大学院への入学資格がある


ロボコンで有名になった高専


NHKによる高専ロボコンの放映によって一般人にも高専の名が知られるようになった。国内で最も歴史のあるロボコンで、全国の高専を対象に1988年にスタートした「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト」のことだ。

大学ロボコンもあるが、高専生を対象にして始まったことは興味深いし、今年になって高専生が対象の「DCON」も開催されている。「全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト(DCON) 2019」の本選が4月24日に東京都内で開催された。

日本ディープラーニング協会と日本経済新聞社が共催し、高専を対象に「ディープラーニング活用のビジネスコンテスト」として実施したものだ。今年8月にはNHK・Eテレの「サイエンスZERO」でその様子が放映された。

催しを主導しているのは、AI研究の第一人者で、複数のメディアで「高専生は日本の宝。世界にない人材」とまで話した東京大学大学院工学系研究科の松尾豊教授。コンテストの審査員は著名なベンチャーキャピタルのトップらだ。

高専生がAI技術を活用したビジネスを提案し、仮にベンチャー企業だったとして、「仮想・企業価値評価額(バリュエーション金額)」で順位を決めるという方法を採用し、単なる技術コンテストではない点が特徴だ。

同コンテストで1位となったのは長岡高専のチームによる「METERAI」という作品。製造現場でのアナログメーターを画像認識で読み取って製造現場を改善するもので、バリュエーション金額(企業評価額)が4億円、投資額が4000万円とされた。2位は香川高専のチームによる「送電線点検ロボット」で、バリュエーション金額が3億円、投資額が3000万円とされた。

設立以来、高専卒業生に対する求人倍率は高い。東京高専の進路状況をみると、2018年度の求人倍率は各学科平均で18.0倍、専攻科の求人倍率は98.4倍だ。

進学先も、多くの国公私立大学工学部などを中心に高専生の編入(専攻科修了生は大学院進学)を積極的に受け入れている。主な編入学先としては、豊橋技術科学大学や長岡技術科学大学のほかにもトップレベルの大学も多い。大学院の進学先では東京工業大学大学院や九州大学大学院などだ(大学・大学院への編入学先リストの一覧)

前述の東大・松尾教授は自らの研究室に在籍する高専出身者を高く評価しているし、同じく東京大学で31歳という若さで特任准教授となったことで知られる大澤昇平氏は福島高専を卒業し、筑波大学に編入、その後東大大学院に入っている。やはり、AIの研究で注目されている新進の研究者だ。

就職においても、大学の研究面においても高専生の評価が高いのはなぜだろうか。東京高専の新保幸一校長は、「5年間、専攻科を含めると7年間の教育を通じて、専門知識を修得するのみならず、困難な課題に真摯に取り組む姿勢、問題解決へのプロセスを論理的に考える力、課題を的確に解決する実行力など、これからの技術者や研究者として必要な能力と資質を身に付けているから」と話す。

こうした資質を高専卒業生が持っていることは松尾教授も指摘している。新保校長によれば、「真摯な姿勢、論理的な思考力、的確な実行力」が備わっているということだ。

高専では「社会実装教育」が実施されてきた
「頭は良くても行動に結びつかない。言われたことしかしない」。大学生や新社会人がよく受ける評価だが、高専生はそうした点において社会の期待に応えられるような教育を受けているということであろうか。高専では「社会実装教育」が実施されてきた。

「KOSEN発“イノベーティブ・ジャパン”プロジェクト」などだ。東京高専を拠点に21高専が連携し、イノベーションを実現しうる技術者を育成するプロジェクトだ。「社会実装教育」という言葉はなじみが薄いが、以下の達成を目指している。

1.市民や異なる分野の専門家から生まれる「生きている情報」を工学上の言葉や具体的な技術に変換することのできる高度なコミュニケーション力
2.社会の複雑な要求に基づきながら改善や改良に取り組む主体性と創造性
そして、興味深いのは、これらの能力を育成するには、社会の現実の問題に正面から向き合い、他者との対話と工学的な解決策を駆使し、価値を共に創造する経験が必要との考えがあり、以下の4ステップから構成される実践教育をしているという。

ステップ1「課題を把握する」
ステップ2「提供する価値を考案する」
ステップ3「社会に導入する」
ステップ4「評価を得る」
こうした努力が実を結んでいるということであろう。

国立高専機構は、発展途上国での技術者教育支援として高専の海外展開を行っており、「KOSEN」はモンゴルやタイでも導入され、高い評価を得ている。自民党でも内外での高専の評価に注目しており、同党文部科学部会に「高等専門学校小委員会」が設置されている。

大きな問題は高専についての国民の認知度がそれほど高くないことだ。卒業生に対する評価は高いのに中学生の高専への入試倍率が高くない、職場で大卒との待遇格差が生じている場合がある、多くの高専が設立から50年以上が経過し、施設の老朽化が進んでいるなどの問題点も抱えている。こうした問題に自民党関係議員の関心は高いようだ。

大学教育全体を見直すきっかけにも
高専に対する高評価は、大学などの高等教育全体の検証にも参考になると筆者は考えている。現在、法学や政策学など、社会科学領域の教育を行っているが、近年、若者の未知なものへの好奇心や社会への関心の低さを強く感じる。興味・関心に基づく行動意欲を欠いていては大学の授業を面白いと感じるはずはない。

ほとんどの欲求がスマホを通じて満たされている若者に対して、学ぶ動機づけをどのように与えるかは極めて重要な問題だ。学校での学びが社会につながっており、自らが社会に貢献できるという実感こそが大学教育には不可欠だと筆者は信じている。現在の大学教育にはそれが欠けている。高専教育から学ぶことは多い。

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以上引用終了

高専では 「頭は良くても行動に結びつかない。言われたことしかしない」。大学生や新社会人がよく受ける評価だが、高専生はそうした点において社会の期待に応えられるような教育を受けているということであろうか。

高専では「社会実装教育」を重視しそのために

ステップ1「課題を把握する」
ステップ2「提供する価値を考案する」
ステップ3「社会に導入する」
ステップ4「評価を得る」

という過程を重視しています。

それはまさに

1 現状の課題を把握する
2 pepperをどのように活用するのかを考える
3 実施に作ってみてプレゼンしてみる
4 周りからの評価(フィードバック)を得る

という糸島ロボットプログラミング教室の学びと同じだと考えています。

是非、興味をお持ちの方は体験授業を受けてみてください♪♪

ちなみにpepperの社会貢献プログラムを導入した学校のデータはこちらです。